baphomet666.tokyo
私の名は車いすの下級悪魔長Leonardo(レオナール)、またの名を黒ミサの山羊頭Baphomet(バフォメット)、或いは兒林精文(コバヤシキヨヒサ)。
最後のはもちろん偽名というか、過去に自分の命と引き換えで私とある契約をした人間の姿を借りているので、そいつの生前の名前をついでに使わせてもらってるよ。
現世で生活するには”本来の姿”だとなにかと不便だからねぇ、君たち人類は自分の理解が及ばない他者に対し無知から不安を抱き、不安から逃れるためにやたらめったら攻撃する習性のある厄介な生き物だしね。
んで、その契約者こと兒林が私に求めたのはある女の子の命を救うことだったんだが、この幼女がただの人間にしておくには勿体ない逸材でねぇ。
私はこの子を大魔女として育てるためにあらゆる手を尽くして懐柔し、結果魔女にすることは叶ったんだが、先日彼女が大魔法で事故を起こし、その副作用で見た目も中身も私と出会った当初の幼女に戻ってしまってな。
人間としての彼女は戸籍の上では◯◯歳まで育ってしまっているので(女性の年齢は伏せるのが人間界のマナーらしいね、めんどくせぇw)さすがにもう1回義務教育を受けさせることもできないため、私が彼女の家庭教師のテイで彼女の部屋に間借りするカタチで人類に紛れて人間界で生活する羽目になってるよ。
ついでに件の事故の影響で私と彼女の身体情報の一部が勝手にリンクするバグを起こして、私はそれまで彼女が患っていた病を丸々肩代わりするという超絶めんどくさい事態になっている。
車いすに乗っているのはその病気が由来だな。
ただでさえめんどくさい家庭教師役を引き受けてるのも、この状況で彼女から離れたら他にどんなバグが起きるかわかったもんじゃないからってことで監視も兼ねてたりするんだ、一応ね。
とはいえ幼女に戻ってしまった魔女Adelheidは日がな一日寝て、たまに起きては人形と戯れたりお遊戯したりの生活なので、私は病人という以外は超元気だから1日数時間の彼女のおもり以外にすることなくてクッソ暇でなぁ。
車いすで生活して得た知見とか試行錯誤とかその他諸々を、車いす含め障害者に馴染みのない人類に向けてダラダラ話したり、同じように車いす生活を始めたばかりって人類と情報共有する動画でも作るかーと思って、人間界で昨今の若者に人気と噂のバーチャルYouTuberなんてものを始めてみることにしたよ。
電脳虚数空間では猫も妖精も宇宙人も魔法少女も自由気ままに発信できる環境があっていいねぇ、私もここでくらいは本来の姿で羽を伸ばせるなら、窮屈な人間界で暮らすのにいくらかマシな息抜きになるだろうから楽しみだよ。
車いすで出かけると健常者には見えない景色が見えるので、いずれそういうのを健常な人類にも楽しく見せてってやりたいなぁと考えてるのでお楽しみに。
ちなみに、悩み相談なんてものは特に受け付けてないんだけど、やってほしいなら話くらい聞かないでもないよ。
悪魔さんは人類の愚かわいいところが大好きなので、それなりの対価さえ払ってくれるならできる限りのことはいたしますぜ。